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里山エッセイ

ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)

合意形成

合意形成という言葉がはやっている。 春が来ているのに粉雪が舞ったり、 日傘が欲しいような紫外線を感じたり、 三寒四温の春は気まぐれ。 季節の巡りに合意形成はあるのか、と妙なことを考える。 天空にいる白いガウンをまとった季 …

鍋から見える

はかせ鍋、圧力鍋、土鍋、タジン鍋、ゆでもの鍋、 すき焼き鍋、ダッチオ-ブン、無水鍋、中華鍋、 雪平、ミルクパン、蒸し器・・・・あるある。 狭い台所に並ぶのは土鍋と雪平だけ。 食卓に上るのは豆腐におひたし、煮物に焼き魚と …

森の精の住む病院

大安のその日、冬の空は真っ青で、 少し遠いがなだらかな山の稜線に囲まれた地に 掛矢の音が響いていた。 太い棟木や登り梁が次々とクレ-ンで下ろされる。 手慣れた大工さんたちがえいっ、やっと受け取り、 切り組みをぴったりと合 …

凍てつく朝に

凍てつく朝に 正月じじいが来ぃました、 なんと言って来ぃました、 寒いと言って来ぃました。 お正月にやってきた正月爺が居座って、 この冬一番に冷え込んだ朝、 私たちは「若水」を汲もうとさてどこへ? 名づけて水見張り隊の面 …

11年目の123

大晦日に降った雪が斑(はだら)に残り 寒気に明けた新年。 幸多かれと一年の先行きを祈る。 年の初めにまたまた書きたいことがある。 平成23年1月23日午後1時から、教育会館大ホ-ルで 「11年目の123」が開かれる。 百 …

ぞめき

忘れ得ぬ人がいて、 忘れ得ぬ言葉がある。 32年間続けてきた「城の内読書会」が 15日、355回をもって幕を閉じた。 さまざまの思いが交錯する。 知人、親戚誰もいない徳島に来てまだ日が浅かったあの頃、 私と周囲をつなぐの …

落ち葉の季節に

はらはらと紅葉がこぼれている。 散り敷く落ち葉は色とりどりの豊穣。 コンクリ-トの道に舞い降りて 土に還らぬ落ち葉は寂しいが、 この季節に決まって思い出すのは 高村光太郎の詩 「落ち葉を浴びて立つ」 「どこかで伽羅のくゆ …

闇の奥

秋がなかった。 うららの春もなく、 暑かった夏から突然肌寒の季節になってしまった。 そのうち四季折々の季語も忘れられて、 歳時記をひも解く楽しみもなくなってしまうかもしれない。 地球全体が何だか訳がわからなくなっているよ …

はたと眉山に

photo by 朝波 史香 眉山はなるほど眉の山である。 “眉のごと雲居に見ゆる阿波の山 かけて漕ぐ舟泊まり知らずも”   (万葉集 船王) 命名の由来によく引き合いに出される歌である。 この度思いがけず入院という憂き …

加藤登紀子さん歌う

誰にも手の届かない、そんな遠くに唐突に行ってしまうなんて、 それはないです姫野さん! そしてもうこの後にことばが続かないのですが、 でも、でも、私は今、どうしても自分に言い聞かせておかねばならない事があるのです。 それを …

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