年別アーカイブ: 2010年
ぞめき
2010年12月24日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
忘れ得ぬ人がいて、 忘れ得ぬ言葉がある。 32年間続けてきた「城の内読書会」が 15日、355回をもって幕を閉じた。 さまざまの思いが交錯する。 知人、親戚誰もいない徳島に来てまだ日が浅かったあの頃、 私と周囲をつなぐの …
落ち葉の季節に
2010年12月3日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
はらはらと紅葉がこぼれている。 散り敷く落ち葉は色とりどりの豊穣。 コンクリ-トの道に舞い降りて 土に還らぬ落ち葉は寂しいが、 この季節に決まって思い出すのは 高村光太郎の詩 「落ち葉を浴びて立つ」 「どこかで伽羅のくゆ …
闇の奥
2010年11月18日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
秋がなかった。 うららの春もなく、 暑かった夏から突然肌寒の季節になってしまった。 そのうち四季折々の季語も忘れられて、 歳時記をひも解く楽しみもなくなってしまうかもしれない。 地球全体が何だか訳がわからなくなっているよ …
ツユクサの花をよく見ると不思議な形をしていましたので写してみました
photo by SORA HIROMU 「おはよう」の いろを あおぞらから もらって はなびらを そめました おひさまの ひかりは きんいろの めしべに ちらりと まぶしました わたしは そらと ひかりの こども …
はたと眉山に
2010年11月2日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
photo by 朝波 史香 眉山はなるほど眉の山である。 “眉のごと雲居に見ゆる阿波の山 かけて漕ぐ舟泊まり知らずも” (万葉集 船王) 命名の由来によく引き合いに出される歌である。 この度思いがけず入院という憂き …
加藤登紀子さん歌う
2010年10月14日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
誰にも手の届かない、そんな遠くに唐突に行ってしまうなんて、 それはないです姫野さん! そしてもうこの後にことばが続かないのですが、 でも、でも、私は今、どうしても自分に言い聞かせておかねばならない事があるのです。 それを …
「生きもの遍路」展
2010年9月30日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
むむ?またまた生物多様性、知れば知るほどなるほどと納得できる事ばかり、 どうにかしてお伝えしたいと思うものの書けば書くほどややこしくなる。 そんな悩みを一挙に吹き払うようなイベントがあったのだが、 見ていただけただろうか …