大晦日に降った雪が斑(はだら)に残り
寒気に明けた新年。
幸多かれと一年の先行きを祈る。

年の初めにまたまた書きたいことがある。
平成23年1月23日午後1時から、教育会館大ホ-ルで
「11年目の123」が開かれる。
百万言を費やしても語りきれない、
悔やんでも悔やみきれない冷厳な事実を
直視しながら準備が進んでいる。
「永遠に123 吉野川とともに」とうたわれたチラシに至るまで、
幾度議論が繰り返されただろうか、
「123は所詮勝者の論理、いつまでこだわる!」
「 いやこだわるのではない、飛躍への踏み台! 」と
右往左往のジグザグ問答が続いた。
けれど、吉野川の歴史にとって、
いや徳島に今を生きる私たちにとって、
住民投票が実現した2000年のあの日も、
前原大臣が可動堰中止を宣言した2010年3月のあの日も、
賛否の立場を超えて、
誰もが心から吉野川を愛したことに変りはない。
毎年巡り来る「1月23日」は
一人一人の心に永遠に生き続けるのだと信じたい。
若い人たちが言う。
こんどは自分たちが中心になって動いていくために、
あの時を、あの時からつながる今を知りたいと。
世代の移りを心強く感じながら、
1月23日教育会館に1000人の人たちが集えるよう
最大限努力しようと思う。
忘れもしない昨秋10月4日の出来事。
加藤登紀子さんおめでとうコンサ-トの感動はいまだ覚めやらぬが、
加藤さんには今回また駆けつけてて下さる。
深く感謝の意を込めてその日を待つ。

基調講演は、滋賀県の嘉田知事だ。
大熊孝先生(新潟大名誉教授・河川工学)、
宮本博司さん(淀川水系流域委員会委員長)には
何回もお出でいただく。
徳島において
市民が参加する「流域委員会」の設置ができるのだろうか。
吉野川の河川整備計画に、
第十堰を保存しつつ、
吉野川流域ビジョン21委員会が提示した
緑のダム構想を生かす治水戦略を入れ込まねばならない。

それはどのようにして?
先生方にお聞きしたい事は山とある。
カヌーイスト野田知佑さんと子どもたちの出番もある。
飄々と語る野田さんの語り口が聞こえる。
子どもたちの目が輝き、声がこだまして、
「11年目の123」は未来への扉を開くだろう。

チケット1000円(高校生以下500円)は各プレイガイドにて販売している。
問い合せ トエック(626-3436 )
里山の風景をつくる会 理事
地球温暖化を考える-市民アクション2010-徳島代表  八木正江
2011年1月7日(金) 徳島新聞夕刊 「ぞめき」より