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里山エッセイ

ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)

ころげ落ちる

風がほおに気持ちよい、新緑の祖谷を訪れた。 お目当ては、アレックス・カーが築三百年の民家をセカンドハウスとした「ちいおり」、そして昨年、重伝建に指定された「落合集落」だ。 かずら橋は今回は見るだけ、と横を通り過ぎようとし …

20世紀少年

それは草に覆われた秘密基地から始まった。 少年たちは放課後になると、自分たちがつくり上げた秘密基地に集まる。大人が入ってこられない迷路のような遊び場所。誰のものか分からない草ぼうぼうの空き地がそこいらじゅうにあったころ。 …

チゴイネルワイゼン

ドイツ・ウルム市より音楽家を招いてのウルマー・カンマー・アンサンブル。第3回目となる徳島公演は、この4月15日に開かれた。 すっかり顔なじみとなった、ヴァイオリンのベルトークさん、ピアノのウングレアヌさん。そして日本とヨ …

新しい人へ

四月は出発の季節だ。 私のアトリエにも、二人の新しいスタッフが加わることになった。 社会への夢や希望と一抹の不安を抱えての出発であろう。 私は、入所する若者にいつもこんな話をする。 ベテランには経験という財産がある。そし …

美しき日本の残像

「日本の一番美しい山の祖谷、伝統芸能200年の天才玉三郎・・・僕は幸せだったと思います。美しい日本の最後の光を見ることができました」 アレックス・カーさんは、東祖谷の築300年のかやぶきの民家をセカンドハウスにした、徳島 …

モラエスの愛した風景

「ここは悩みも悲しみもない魔法の土地!永遠の魅惑のうちに紙の家の平安につつまれて、どんなにぼくはここで暮らしたいことだろう!どんなにぼくはここで死にたいことか、・・・・」(モラエス「大日本」) 日本で余生を送ることを願っ …

母たちの村

これは本当に現代のことなのか。 超満員で立ち見も出た、徳島ホールでの徳島でみれない映画をみる会の特別映画会。 上映されたのはアフリカ映画の父と呼ばれる、ウスマン・センベーヌ監督の「母たちの村」。 土を塗り固めた住居やモス …

“シンプル”という贈りもの

2年前に「ヴィレッジ」という映画が上映された。森の奥の小さな村で起こった事件を、ホラー仕立ての映像で描いた作品だ。 「シックス・センス」のナイト・シャラマンが監督なので、超自然現象がテーマのように思えるが、実はなかなか上 …

タウトの愛した日本

熱海の家 「日向別邸」 「日本は眼に美しい国である」 ナチスドイツから逃れた建築家、ブルーノ・タウトは、シベリア鉄道を経て、1933年5月3日、敦賀に着いた。 翌、5月4日は、タウトの53歳の誕生日だ。 桂離宮を参観した …

ザンビアの太鼓

「ザンビアで太鼓の神様に会ったんです」。 太鼓奏者、ヒダノ修一さんは、忘れられない思い出を語り始めた。 11月26日、大塚ヴェガホールで開かれた、ヒダノ修一・太鼓ソロコンサートでのこと。 ヒダノさんは、1998年、FIF …

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