ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)
薪を割る
2006年11月24日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
薪割り用の斧を手に入れようと思った。 カタログを見て、 工芸品の味わいと、何よりデザインの良さから スウェーデンのグレンスフォシュの大型斧に決めた。 数日して斧が届いた。 重い。 建築アトリエには何とも不似合いだ。 私に …
今年のセミナーをしめくくる連続セミナー
2006年10月25日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
fumicaです。 今年のセミナーをしめくくる連続セミナー 「美しいまちに住みたい Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」の Ⅰ、「いきづく町をつくるー真鶴町の選択」に参加しました。 テキスト本は、 「いきづく町をつくる 美の条例 真鶴町・一万人 …
美しい国へ
2006年10月23日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
その年の象徴的な出来事を漢字一文字で表す清水寺恒例の書き納めの文字、今年は恐らく「美」ではないだろうか。 「美」という字は、「羊」と「大」の二文字の組み合わせである。草原に羊がたくさん集まっている様子を表していて、その羊 …
美しい国へⅡ
2006年10月6日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
ロイズ・オブ・ロンドン ( リチャード・ロジャース設計 ) プリンス・オブ・ウェールズ、イギリスのチャールズ皇太子は、伝統的なイギリスの建物や風景が次々と壊されていくのを見て、これではイギリスが滅びてしまうと感じ、次のよ …
14ひきのおつきみ
2006年10月3日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
<いわむら かずお 著 『14ひきのおつきみ』 童心社 1,260円より> あさって10月6日は中秋の名月だ。 人間以外の動物もお月見をするのかどうか、私には分からないが、いわむらかずおさんの絵本『14ひきのおつきみ』で …
写真家とふんころがし
2006年9月16日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
<今森光彦 『世界昆虫記』 福音館書店 5,000円より> 写真集 『里山物語』 などで知られる写真家、今森光彦さんの講演とスライドの会に参加することができた。熱帯雨林から砂漠まで世界中を飛び回り、さまざまな昆虫を撮影し …
となり町戦争
2006年9月1日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
それは9月1日に始まった。学校の新学期ではない。となり町との戦争が始まったのだ。 開戦の知らせは、月に2回配られる町の広報紙に載っただけであった。それも町民税の納期や下水道フェアのお知らせに挟まれるように小さく < …
幻の浄土
2006年8月18日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
紀州、那智山から見渡す熊野灘は、押し寄せる波の白さが際立つ。夏の空はあくまで青く、ここに立つと、私たちの住む地球は森と海からできているのだ、と実感することができる。 那智の滝から青岸渡寺、熊野那智大社へと続く奥行きのある …
しあわせ通りのカナリヤ
2006年8月2日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
東京では空前のマンションブームだという。それもトーキョータワーズ(地上58階、2799戸)に代表される巨大超高層マンションが中心だそうだ。 負けじと大阪、神奈川でも日本最高層を競うマンションが建設されている。それらの中の …
建築家
2006年7月18日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
”この世の生きものでいちばん危険なのは、建築家だよ。やつらは戦争以上に荒廃に手をかすぜ” ルノワールに会った日のブレヒトの日記には、ルノワールがこう言ったと記されている。 日本では建築家という概念は必ずしも確立されていな …