里山エッセイ
生物多様性とくしま戦略タウンミーテイング―聞かせてください、あなたの地域の環境について「森の恵みと里山のくらし今昔 in 上勝」
徳島県が策定する「生物多様性とくしま戦略」にむけてこれから、 タウンミーティングが市民、専門家、行政などの協働で行なわれます。 その1回目が8月27日に上勝で開かれました。 テーマは「森の恵みと里山のくらし」。 前半はプ …
田岡秀昭さんの遺志を継ぐ
2011年8月25日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
7月1日、田岡秀昭さんが亡くなられ 早2月が過ぎようとしています。 毎年恒例の「吉野川源流の森ツアー」を計画する時期になり どれほど私たちの活動が彼に支えられていたのか あらためてあれこれ思い出していると どうしようもな …
水のある風景 ~浄土式庭園~
2011年8月24日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
『三代の栄耀(えいよう)一睡の中(うち)にして 大門の跡は一里こなたに有。 秀衡(ひでひら)が跡は田野(でんや)に成(なり)て 金鶏山(きんけいざん)のみ形を残す。…』。 「奥の細道」で芭蕉は平泉をこう書き出す。 先日、 …
身近な生物多様性
2011年8月20日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
今年は蝉の羽化が遅かった。 それでも猛暑に合わせて蝉時雨。 ふと気がつくともう涼しげなカナカナ蝉が、 まだ明けやらぬ早暁に、日の高い夕暮れに鳴く。 立秋が過ぎて、四季折々の生物の不思議な姿に心打たれる。 このたび県の環境 …
ある晴れた日に
2011年8月9日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
毎年夏には戦争に関する本を読もう、 半世紀近く続けている私たち読書会の約束事である。 加藤周一の長編小説「ある晴れた日に」。 今年はこれを読む。 「・・・・太郎は、浅間を見つめながら、 いつか頭のなかで同じことばを繰り返 …
がれきの行方
2011年7月21日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
東日本大震災被災地の災害廃棄物は、その量も質も想像を絶する。 地震と津波による量だけならともかく、有害化学物質や農薬類も流れ出し、 塩水もかぶっている。 放射能に汚染されていれば、何十年どころか何百年の単位で その処理方 …
半夏生
2011年7月6日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
半夏生の季節になった。 半夏生という響きも美しく、 舟形の緑の葉っぱに半分だけおしろいを刷いたようで、 庭一面に増えるのを楽しんだ。 と、いつの間にかユリの仲間に席巻されて 今年は数本になってしまった。 ひともと植えた白 …
雨土と蛍
2011年6月19日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
水無月と聞くや、 咲き始めていたクリの花が満開になっている。 穂状に垂れる白い房々が、 秋にはイガグリ頭のクリの実になるとは摩訶不思議。 ゲ-テ形態学論集・植物篇という本があって、 そこには花から実への秘密が書かれている …
復興住宅の提案
2011年6月4日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
NPO里山の風景をつくる会は、震災後自分たちにできることを探してきた。 「まちに森をつくろう」と、吉野川源流域の木を使った家を建て続けて10年、 川上の森で林業を営む人たちと、川下のまちで木の家に住みたい人たちの願いをつ …
夏は来ぬ
2011年5月22日 ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)里山エッセイ
小さな丸いつぼみが膨らんで、 まっ白に卯の花が垣根にこぼれると、 かすかに甘い香りがして足を止める。 柔らかな緑の滴る雑木林には 日がな一日小鳥が囀っている。 「卯の花の匂う垣根に・・・」。 佐々木信綱作詞の「夏は来ぬ」 …