「四国の森づくりフォーラムinとくしま」が近づいている。
今から5年前、”四国はひとつ 四国の森はひとつ”をスローガンに
「四国の森づくりネットワ-ク」が発足した。
疲弊する森の現状に、
NPO等市民団体・森林管理局・県が力を合わせて
打開の智恵を出し合おうと出発したものである。
シンポジウムは毎年各県を回り、今年は徳島が開催県、
さて努力の実りはいかに?

今回のポイントは3つ。
ひとつ目は、立木義浩さんの基調講演、
知らぬ人なしの写真家立木さん、2004年上海国際映画祭で
最優秀作品賞となった「村の写真集」が記憶に新しい人もあろう。

講演の題名は「総ては繋がっている。」
これこそ、私たち森の再生を願うすべての人が主張し、行動し、
語り続けてきたことの集大成ではないか。
送られてきた数枚の写真の美しさに魅入る。
この感激を一人でも多くの人たちに伝えたい。
森を思い、川を思い、海を思いこの日のために撮られたという写真と
その物語にぜひ耳を傾けて頂きたい!

ふたつ目は、パネルディスカッション「森の再生 まちの復活」。
国土の67%を占める森林は再生可能な最大の有効資源である。
緑のダム機能、温暖化防止の切り札でもある。
使える木がそこにあるのに使わぬ手はない。
森を愛することは森を感じること、森を感じることは木を使うこと。
木のすばらしさと木を使う秘伝を伝授しようと
那賀川流域から和田善行さんが、高知県嶺北の森から田岡秀昭さんが登場、
共に林業のエキスパ-トである。
若き青年林業士橋本忠久さんの意気込みにも大いに期待している。
コーディネーターは里山の風景をつくる会野口政司が勤める。

翌日は、上勝の森が会場。
苗木を植えて森を循環させる大切さを実感しようと総数1000本の木を植える。
長い歳月の先にこれらの木が育ち、森が再生し、まちが復活することを夢見て。
植樹の後には高丸山を歩く。
紅葉した秋のブナ林はどんな表情で私たちを迎えてくれるだろう。

立木さんの基調講演とパネルディスカッションは、
10月31日(土) 郷土文化会館「あわぎんホ-ル」にて午後1時開演となる。
(問い合わせ事務局電話  088-655-1616。)


写真家 立木義浩氏

里山の風景をつくる会 理事
地球温暖化を考える-市民アクション2009-徳島代表  八木正江
2009年 10月 28日(水) 徳島新聞夕刊 「ぞめき」より