「エコタウン徳島をめざして」のワークショップも佳境に入ってきた。

これまで『食べる』『住まう』とやってきて、3回目の『動く』がこの22日に開かれた。

今回は、香川県で公共交通を育てる活動をしている
「ぐるっと高松」の宮本美枝子さんに基調報告をしてもらった。
宮本さんは市民の足である琴電が廃止になることを聞き、
市民、行政に呼びかけ、公共交通の大切さを再認識してもらった。
市民の熱心な取り組みが実を結び、電車の存続再生が決まったのであった。

ひとりではできないことでも、気づいたことを人に話し、仲間を増やす。
そして市民・行政に広げて夢を実現する。
その一歩一歩が実に楽しそうで、お話を聞いていても納得、納得の連続であった。

続いてワークショップ『動く』に入った。
「身体・健康」、「まちづくり」、「エネルギー政策」の
三つのテーマに分かれて意見を出しあった。

徳島は身近に豊かな資産(医療、風景、自然環境)をもっているのに、
それを充分に生かしきれてない。
日本はソーラー発電の助成が不充分で、ドイツに追い抜かれてしまった。
エネルギー資源の奪いあいが世界中の紛争、戦争を生んでいる。
徳島から日本、地球規模まで、いろいろな問題点が出された。

それらに対して、自転車道の整備、エネルギーの地産地消、
エコモデルハウス(タウン)をつくり全国に発信、など様々な提案がなされた。

中には辛口でユニークな意見もあり、
公害議員」を減らし「エコ議員」を増やすために、
市民によるエコ議員認証制度を、というのがあった。
これなどは、全国への波及効果という意味でも
面白い取り組みになるのではないだろうか。

「田舎(不便)を楽しむ」「夜は眠る」。
もうこれなどは今すぐにもできることである。
夜更かしはエネルギーの無駄づかい。健康にもよろしくない。
「ぞめき」の原稿もこれぐらいにしておいて、そろそろ眠ることにしよう。

エコかっこいい市民や議員がいっぱいになって、
全国から視察があいつぐ・・・。そんな徳島の未来を夢見ながら。

建築家 野口政司   2009年 2月 24日(火) 徳島新聞夕刊 「ぞめき」より