もくもくもく・・・ ゾロゾロゾロ。

元気にバンガローを出発した里山一行は、なにやら不思議な場所を歩いています。
ここは、いったい・・・?

看板に「ハザカプラント土佐」と書いてあるのが見えますか?
そう!ここは土佐町の有機ゴミを、微生物の醗酵力を使って分解する
究極のエコゴミ処理場なのです。

最初の写真のもくもくは、醗酵の際に生じた熱の湯気。
生ゴミはベルトコンベアに乗ってゆっくりと運ばれる内に、微生物によって分解され、
最後にはサラサラの有機たい肥になるというしくみの工場です。

微生物の力だけでこんなにたくさんのゴミが処理できるのか・・・!
と驚く里山一行に、工場の方は
「ここだけで、火力に頼らないで土佐町のゴミ全てが処理できるのです。
自然を壊さないゴミ処理場をもっと全国の自治体に増やしていきたい」 と
ゴミ処理の現場から見た地球の環境について、教えてくださいました。

土佐町は棚田の風景を美しいところです。

でもこの景色は 森やゴミ処理の現場から
支えてくれる人がいるからあるものなのですね。

棚田の空気と共に、つづいて嶺北木材の工場にやってまいりました。
(みなさまご承知の通り、この源流伐採ツアーは、本当にもりだくさんの旅なのです)

手で墨付けを行い、加工します。

工場を説明する田岡さん。 子どもだって真剣に聞きます。

田岡さんは、言います。

「皆さん、日本の一年間で消費する木材の量(建築から紙までもを含む)は
全部でどれくらいだと思いますか?

答えは、日本の森林が1年間成長する分なのです。
つまり、これは日本が外国に頼らないで、自国の森の木だけで
まかなえるということ。 自給自足ができるということなのです。

だけど、日本は外国の森を食べつくすようにしている。
もう今までのやり方ではいけない。変えなければいけないのです。」

国土の約 67%が森林である日本の、そのうち一体何%が
加工できる木を持つ森となっているのでしょう。
手入れされた森は、80年以上二酸化炭素を貯蔵するタンクとなり、
その木を使って まちに建てられた建物も、
同じようにCO2をストックするタンクとなります。

では、手入れされていない森は・・・?
日照が悪く、木の育たない森は、それだけで二酸化炭素排出の元につながります。

自分たちが思っていた以上に、森のサイクルの重要性と厳しい現状を感じる旅。
おかくずで楽しく遊ぶ子どもたちを見守る大人は、この子たちが大きくなったときに、
地球の環境が改善に向かい、今日のこの旅をたのしく思い出してくれるだろうか、
と、感じたのではないでしょうか。

(さあ、いよいよラストです!2007 吉野川源流の森伐採ツアー Report 8 につづく)