風のそよぎや流れる雲に、水ぬるむ川面に、
くりくり目玉のメジロにと遠近春はやって来る。
自然の移りは正直、今日は明日へ、
明日はあさってへと寒暖取り混ぜ変身一途。
いのちみなぎり、いのち張る「春」。生物の多様性を語るには最適の季節である。
2010 年は生物多様性年。
これから徳島でも事前行事が展開される。
第一弾2月20日(土)に開く「生物多様性国内対話in徳島・香川」
(アスティ徳島 1時から)には、生物多様性の国家戦略なるものが登場する。
国家戦略とはこれいかに?
戦略ばやりの昨今だが
上から目線でない「自分たちの戦略」をぜひ立てたいと思う。
今回は環境省が主催する。
全国何箇所かのうち、四国でもぜひと徳島開催が決まった。
中央の意向を地方が聞き、逆に地方の実情を知らせたい。
そのために国、県や市、市民、NGO、企業が同じ土俵に上がって考えよう!
というものである。
第3次国家戦略(平成19年3月閣議決定)からいよいよ地方に駒が進むと、
今度は地域戦略を作ることに相成るとか。
この徳島で誰が作る?どうやって作る? その答えを探ろうとしている。
COP10では、国として短期、長期目標を決めて世界をリードせねばならず、
ホスト国である日本の責務は重い。
いやいや国ではなくて、日本国民みんながホストになるべきなんだよ、
と言われてなる程と納得、より具体的に市民(自分)の役割を探ろうとしている。
生物多様性条約には
「保全・維持」と「持続的利用」の2つのテーマが盛り込まれている。
これだけは押さえておきたいね、と突然ハンミョウが登場。
生物多様性って、難しいことではないよ、でも今が大きな岐路だよ、
叡智を集めて、心配しないで生きていける術を今のうちにしっかりと手にしておこう!
と道教え。人の歩く足元をピョンピョン先行くから道教えの別名が付く。
小さな生きものの声にこそ耳傾ける謙虚な心、
そんな心の集約がCOP10を成功に導く。
環境省からはもちろん、
この条約を市民に広めるCBD市民ネットからも、ハンミョウ役の講師勢ぞろい、
参加者との対話の時間もたっぷり。どうぞご来場を !!
里山の風景をつくる会 理事
地球温暖化を考える-市民アクション2010-徳島代表 八木正江
2010年 2月 18日(木) 徳島新聞夕刊 「ぞめき」より