徳島市郊外に巽(たつみ)山という名の山があります。
椿や桜の花見、わらび採りなど、地域の人たちに愛される里山です。
でも、いつのころからでしょうか、
この山の谷間や道端に大量のごみが持ち込まれるようになりました。
冷蔵庫、エアコンなどの家電、スクラップされた家の残骸、など
ありとあらゆるものが、そこかしこに投げ捨てられています。
そのありさまに心痛めた地域の人が、
ごみを谷間から引き上げる作業をしました。
けれども、この山がごみそのものか、と思うくらい、
掘っても掘っても、ごみが現われます。
100人の人たちが3時間、一生懸命清掃をしても、
かなりのごみがまだ谷間に残っています。
沸々と怒りが湧いてきました。
不法投棄をした人は
美しい里山をゴミ捨て場としか考えられないのでしょうか。
そして、ものを使って捨てることが当たり前になってしまった
社会の有り様にも。
何をどう変えていかなければいけないのでしょう。
でも作業の後、参加者の表情は爽やかで、
地域力の頼もしさを感じます。
昔からそうであったように、
里山は地域で守っていくものと改めて思いました。
(k)