夏も近づく八十八夜(トントン=手拍子)、
野にも山にも若葉が茂る(トントン)
あれに見えるは茶摘みでないか・・・・
いえ、いえ、あれに見えるは田植えでないか(トントン)。
そのお米が立派に実りました。お米という字を分解して見ると、
ほら八十八という字になるでしょう。
八十八夜、青葉若葉の茂るその季節は、大昔から
田植えの季節でもあったのです(実際には新暦旧暦入交り複雑)。
皆で植えましたよね、すくすく育って大きくなあれ、
願いを込めて植えましたよね。
今年の酷暑、稲にとっては大いに恵みだったのかもしれません。
田植えからたったの3か月で見事に育ちました。
あの小さな一本の苗が分桔し、こんなにもたくさんの実をつける!
これを宝と言わずして何を宝といえるでしょう!
稲穂を垂れて広がる一面の黄金色に、「ありがとう」と、
私たちもまた思わず頭を垂れました。
サクッサクッと鎌の音が響きます。
常連さん、初めての人ありがとう。
稲の匂いは乾草の匂い、懐かしい。ほら、いますいますよ、
たくさんの生きものたち。飛ぶ飛ぶ。青空見えるよ。
稲のお屋根が無くなってびっくり仰天飛び跳ねます。
子どもたちは、いっぱしの虫博士ですから、
稲刈りそっちのけで、生きものに夢中です。
私のびっくりニュ-ス一つだけお教えしましょう、
稲の害虫の王様、ウンカですよ。薄緑色のウンカの大軍。
普通なら、稲は全滅してるはずなのに、
どうしてこんなに立派に実っているの?
答えは簡単。ウンカに負けない力あるからです。
田んぼ探検隊が織りなした四季折々の、忘れ難いコマの数々。
あなたもいますね? あの子もこの子もいますね?
笑み満顔の家族がいますね? 武蔵おじさんと女の子
並んで破顔の笑顔。田んぼはどなたにも、幸せを運んだ!
主催した私たちも感無量です。
あっ、違った! このシリ-ズ、未だお終いではありません。
今日はぜかけをしたお米をいよいよ食べる収穫祭が待っています。
来る10月15日です。大いに食べましょう、大いに語りましょう。
かがり火は炊かないけれど、神主さんは呼ばないけれど、
農家さんを呼んで、ありがとうの感謝祭です。
お米は私たちの宝もの、実感の感謝祭です。