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里山エッセイ

ぞめき(徳島新聞 夕刊 コラム)

飛行機雲が真っすぐに延びていく冬の空。 冷たい木枯らしも吹いて2011年が暮れていく。 明けていく年につながる一字を探す。 起、希、生、喜、建・・・止めどない。 瞬という字を思いつく。 一瞬の瞬きの間に全世界が変わったと …

園瀬川の鳥たち

「有漏路より無漏路へ帰る一休み 雨ふらば降れ風ふかば吹け」 探鳥会を翌日に控えて、 天気は如何?と友人にメ-ルをしたら、 すぐに一休禅師のこの短歌が帰ってきた。 そして当日、雨上がりの空が広がった。 「園瀬川流域環境保全 …

森に生きる田岡秀昭さん

落ち葉がくるくると風に舞い、 秋が終わろうとしている。 7月に急死された林業家田岡秀昭さんが 命をかけて守ろうとした嶺北の森にも、 落ち葉は降り積もっているだろう。 森に明かりをともしたい。 そのために重荷を一身に背負い …

「雲の上の町」に

晩秋の雨が落ちていた。 薄い霧のべ-ルが紅葉し始めた森を包んでいた。 新荘川を上流へ上流へとたどり、 峠を越え津野山神楽の里を過ぎ、 四万十川源流域の梼原町に着いた。 町の91%を森林が占め、 森林組合が元気で林業が盛ん …

語り部のような柿の木

朽葉色の秋が足早に忍び寄る10月、 キンモクセイが香り ピラカンサスの実が薄紅に色づく。 この半年の間、NHKの連続テレビ小説「おひさま」を見ながら、 懐かしい故郷を楽しんだ。 定年で長野に帰る約束もいつしかほごとなり、 …

故郷の言葉に

朽葉色の秋が足早に忍び寄る10月、 キンモクセイが香り ピラカンサスの実が薄紅に色づく。 この半年の間、NHKの連続テレビ小説「おひさま」を見ながら、 懐かしい故郷を楽しんだ。 定年で長野に帰る約束もいつしかほごとなり、 …

街路樹

彼岸花があぜ道を赤く彩り始めている。 今年は落葉の季節が早い。 先の台風12号で葉っぱが痛んでいる。 文化の森の入り口、橋と続く欅の並木も、 校庭の桜並木もすでに枯れ葉を見せている。 わが家の近くの雑木林も庭の木々も。 …

知らない間に

最近姿を見せなくなったコオロギにスズムシ。 それでも秋近く、夜はにぎやかに虫の声。 秋の終わりには、ちちよちちよとはかなげになく虫たちも 今はわが世を謳歌する。 夏の終わりに毎年開いている大学の県人同窓会。 卒業者は、最 …

田岡秀昭さんの遺志を継ぐ

7月1日、田岡秀昭さんが亡くなられ 早2月が過ぎようとしています。 毎年恒例の「吉野川源流の森ツアー」を計画する時期になり どれほど私たちの活動が彼に支えられていたのか あらためてあれこれ思い出していると どうしようもな …

水のある風景 ~浄土式庭園~

『三代の栄耀(えいよう)一睡の中(うち)にして 大門の跡は一里こなたに有。 秀衡(ひでひら)が跡は田野(でんや)に成(なり)て 金鶏山(きんけいざん)のみ形を残す。…』。 「奥の細道」で芭蕉は平泉をこう書き出す。 先日、 …

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